東川町の人口は、今も増えています

北海道の多くの町が人口を減らすなかで、東川町は逆に増えてきました。まず数字で見てみます。

時期 人口
1994年3月 6,973人
2014年11月 8,000人台を回復(42年ぶり)
2025年 約8,700人

1994年からの約30年でおよそ25%増です。町は毎月の広報で人口を公表していて、最新の数字はそこで確認できます。

東川町は1950年代に一度1万人を超えたあと、高度経済成長期に人口が流出して7,000人を割りました。そこから増加に転じ、2014年11月に42年ぶりで8,000人台に戻したという経緯があります。「ずっと増えてきた町」ではなく、一度落ちてから増やし直した町です。

なぜ増えたのか

理由は1つではありません。大きいものを挙げます。

「写真の町」を40年続けたこと。 1985年に写真の町を宣言し、高校生の写真甲子園を毎年開催しています。ひとつのテーマを長く続けたことで、町の名前が全国に知られました。

旭川市の通勤圏であること。 隣が人口33万人の旭川市で、車で約20分。移住者の多くは旭川市内へ働きに出ています。「田舎に住みたいが仕事がない」という移住最大の壁を、通勤で回避できる立地です。旭川空港までは車で約15分と、東京へのアクセスも道内では良いほうです。

外国人留学生がいること。 町には日本語学校があり、留学生が暮らしています。人口増にはこの分も含まれます。

ひがしかわ株主制度。 ふるさと納税にあたる制度を「株主」と呼び、寄付した人を町の応援者として扱う仕組みです。町と継続的につながる人を増やしてきました。

移住前に知っておきたい冬のリアル

ここが一番大事です。町が公式のQ&Aで、かなり正直に書いています。

項目 実際のところ
積雪 毎年1mほど
除雪 2日に1度くらいの頻度で必要
暖房費 10月中旬は月数千円、2月は3万円を超える家庭も
冷え込み マイナス20度になることも

「北海道の中では暮らしやすい町」と紹介されがちですが、雪も寒さも本格的です。2日に1度の雪かきが体力的に続けられるか、暖房費が冬の家計に乗ることを許容できるか。ここは移住前に必ず考えておきたいところです。

雪の少ない北海道を探しているなら、同じ北海道でも伊達市のほうが条件に合うかもしれません。

蛇口から天然水が出る町

東川町には上水道がありません。町のほぼ全戸が大雪山の伏流水(地下水)を汲み上げて使っています。水道料金という概念がなく、蛇口から天然水が出る暮らしです。

全国的にもかなり珍しく、東川町を語るときに必ず出てくる特徴です。

移住支援金:ここは要注意です

東川町も、東京圏からの移住者向けの支援金(単身60万円・世帯100万円・18歳未満の子ども1人につき100万円加算)の対象自治体です。

ただし、そのまま受け取れると思わないでください。

町の公式ページには、「令和6年度は予算上限に達した」「その後も継続するかは未定」と書かれたまま、2026年8月現在も更新されていません。つまり今年度に受け取れるかどうかは、町に直接聞かないと分からない状態です。

この制度は国と北海道の通知に基づいて町が実施するもので、予算枠がなくなればその年度は終了します。人気の町ほど早く埋まります。

「100万円もらえるから移住する」と決める前に、**必ず町役場へ電話で確認してください。**これは東川町に限らず、移住支援金全般に言えることです。

暮らしと楽しみ

  • 旭岳温泉・天人峡温泉が町内にあります。日本一早い紅葉が見られる場所としても知られます
  • 旭川家具の産地圏で、家具工房やカフェ、パン屋の密度が高いのが東川らしさです
  • 買い物・医療は旭川市内まで約20分。日常で困る場面は多くありません

まとめ

東川町は「文化を長く続けたことで人が集まった町」です。人口が増えている事実は本物ですし、旭川へ通勤できる立地は移住のハードルを大きく下げます。

一方で、雪と寒さは本格的で、支援金は当てにできるか分かりません。憧れではなく、冬の家計と体力で判断したい町です。

北海道のほかの町と比べたい方は、北海道の移住先まとめもあわせてどうぞ。

なお、支援金が当てにできない前提で資金計画を立てるなら、先に確定できる出費から押さえるのが現実的です。本州からの引越し代は見積もりを取れば今日その場で分かる数字で、業者と時期で差が大きい部分でもあります。

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